アプリコット(APRICOT)

カクテル名を「アプリコット」とそのままストレートな名前のこちらのカクテル、紛らわしいため「アプリコットカクテル」と呼ばれることもあります。

アプリコットリキュールとレモンジュース、オレンジジュース、そしてジンを少々加えて作られ、ショートカクテルながらアルコール度数も控えめで、フルーティーな甘酸っぱさが女性の方にもおすすめできるカクテルです。

カクテルの中では少々マイナーですが、サラ・ベイクウェルの哲学書には1930年代のパリにて、哲学者のサルトルやボーヴォワールらがカフェでこのカクテルを囲って実存主義について語らったと記されており、これが事実でかつ同じアプリコットカクテルだとすれば1930年代から存在するクラシックカクテルであると言えますが、このカクテルに関しては文献が少なすぎるため、真相は不明です。

 

当店ではアプリコットリキュールはエギュベルのものを使用しています。

本来エギュベルは1239年からハーブのリキュールを作ってきたかなり歴史のある修道院で、非常に評判が高かったものの、1980年代に倒産してしまいます。

しかしエギュベルの高品質なリキュールレシピが歴史に埋もれてしまうのを防ぐため、民間企業が立ち上がりエギュベルカンパニーとして再建、修道院時代の作り方を守りつつ今も高品質なリキュールを作り出しています。

 

また、アプリコットにはリキュールだけでなく、アプリコットブランデーというものもありますが、当店で使用しているものはリキュールの方となっています。

エギュベルの「クレーム・ド・アプリコット」は、厳選されたアプリコットを5回蒸留のスピリッツに浸漬し、人工香料を一切使わずエギュベル修道院時代からの伝統的なレシピに基づいて造られています。

「クレーム・ド」と名前につけるためには1リットルあたり250g以上の糖分が含まれてないといけないという規定もあり、アプリコットブランデーより甘みが際立ちアルコール度数も抑えられているため口当たりの柔らかい上品なカクテルに仕上がります。

 

アプリコットのアロマとオレンジやレモンの甘酸っぱさが見事なマリアージュを奏でるアプリコットカクテル、ぜひ一度お試しください。