大阪は北新地のシガーバー「スーペルノーバ」。最優秀賞受賞Barで熟成シガーとキューバのラム酒やカクテルで優雅なひとときを。

ダイキリとは?

北新地のバーで楽しむダイキリ

近年のモヒートブームにより、バーや飲食店などでラム酒を口にする機会が増えてきているのではないでしょうか?

ラムベースのカクテルで思い浮かぶのは、ラムをコーラで割ったクーバリブレやラムとコアントローにレモンジュースを加えたショートカクテルのXYZ など様々なものがあります。そのなかでも最も知られているカクテルのひとつがダイキリです。

ダイキリのスタンダードレシピは、ホワイトラムにフレッシュライムジュース、シロップを加えて作られる爽やかなショートカクテルです。

1902年、当時キューバはスペインからの独立後間もない時代で、アメリカからの鉱山技師たちがサンティアゴ近郊の鉱山に多数派遣されていました。厳しい暑さの中でのきつい労働であった事でしょう、彼らは労働の合間にキューバ産のラムにライムジュース砂糖を加えた酒を飲み仕事の疲れを癒していました。そんな彼らの中の一人、アメリカ人技師ジェニングス・コックスがこの名前の無い飲み物にその鉱山の名前を取りダイキリと名付けました。やがて、その新しくできた飲み物がサンティアゴ市内のバーに持ち込まれ、現在のような洗練されたレシピへと変化し、今日では世界中で愛飲されるカクテルとなったのです。

日本では近年フレッシュライムジュースの替わりにフレッシュレモンジュースを使うお店も多く、これは1970年代から80年代にかけてオイルショックや円高による輸入供給のバランスが崩れライムが非常に少なくなったからです。その名残で現在もレモンジュースを使うバーも少なくありません。レモンジュースを使うレシピは苦味の無いスッキリな味わいに、ライムジュースを使うレシピは若干の苦味の利いたドライな味わいに仕上がります。材料がシンプル故に酸味と甘味のバランスが繊細でバーテンダーの腕を試されるカクテルでもあります。

さて、ダイキリの核となるのがやはりラムです。ラムは主にカリブ海の島々で作られ、その製法は様々。一般的には、サトウキビを絞りその糖蜜を発酵、蒸留して作られます。ラムにはカリブ海の陽気なイメージがありますが、昔は奴隷貿易に使われるなどの悲しい過去もあります。そうした歴史を乗り越えたお酒だからこそ、世界中でストレート、ロックはもちろん、ダイキリのベースとして愛飲されているのでしょう。

実際にダイキリは小説や映画にも度々登場します。例えば、映画史に残る名作”ゴッドファーザー”ではダイキリにアレンジを加えたバナナダイキリを注文するシーンが印象的です。また、イギリスの推理小説作家アガサ・クリスティの原作を映画化した”クリスタル殺人事件”では毒入りダイキリが登場します。

ヘミングウェイ
ハバナのバー、フロリディータのダイキリ
フロリディータ
もっとも有名なエピソードとして、文豪アーネスト・ヘミングウェイは自身の小説”海流の中の島々”の中で、『フローズンダイキリをもう一杯作ってくれ』と書くほど。彼は執筆中に立ち寄ったハバナのバー”フロリディータ”でダイキリを好んで飲んでいました。彼の飲み方はホワイトラムをダブルにし、グレープフルーツジュースを加えクラッシュアイスを浮かべたものでした。彼の愛飲したダイキリをパパダイキリと名付け、今でもフロリディータでは観光客が好んで飲んでいるそうです。ヘミングウェイは晩年、『我がダイキリはフロリディータにあり』と残すほどダイキリを愛した人物と言えるでしょう。
フローズン・ダイキリ
ムラータ
フロリディータ・ダイキリ
当バーでは、パパダイキリはもちろん、スタンダードダイキリ、フローズンダイキリ、フロリディータダイキリ(こちらは、ライムジュースの替わりにレモンジュースを使いマラスキーノリキュールを加えたドライなダイキリ)や季節のフルーツを使ったダイキリなど多数あります。

また、ダイキリのベースのラムをジンに替えたギムレットというカクテルやラムをカルバドス(リンゴのブランデー)に替え、シロップをグレナデンシロップ(ザクロのシロップ)に替えたジャックローズも人気です。またフローズンに使っているお砂糖は、サトウキビから丁寧に造られた種子島産のお砂糖です。他にはない、こくのあるお砂糖で作るフローズンダイキリを是非飲んでみてはいかがでしょうか。きっとキューバを感じて頂けると思います。

『参考文献』
カクテル・パーフェクトブック 日本文芸社 桑名伸佐監修
ザ・カクテルブック 柴田書店 日本バーテンダー協会編著
カクテル・レシピ500 成美堂出版 桑名伸佐監修
カクテル・メニュー600 APOLLO MOOK 渡辺一也監修
KYOTO BRGHTON HOTEL  公式ホームページ
新版バーテンダーズマニュアル 柴田書店 福西英三監修 花崎一夫・山崎正信共著
Menu