季のTEA 京都ドライジン(KI NO TEA KYOTO DRY GIN)

2016年に京都で設立された京都蒸留所は、日本初のジンに特化した蒸留所です。
クラフトウイスキーブームの真っ只中、あえてジンの蒸留所を作る決意をしたのはオーナーのデービット・クロール氏。
デービット氏はイギリス出身で、初めて日本にやってきたのは1980年代、当時勤めていた金融企業の研修のためでした。ご自身でもお酒が大好きだと言うデービット氏、退職してからはお酒に関係するビジネスに参入し、やがて日本でウイスキーの輸出をする会社を立ち上げました。時が経つごとにご自身でもお酒を作りたいと考えたデービット氏が目を付けたのはジンでした。
当時世界的にクラフトジンブームが訪れていましたが、日本にはまだクラフトジンがありませんでした。産地をこだわらなくて良く、基礎さえ抑えていればいくらでもアレンジができるジンで和のテイストを表現しようと思ったデービット氏が選んだ地は京都、雅な雰囲気を持つ歴史的なこの土地がデービット氏の目指すジンに最も適していると判断しました。
一般的なジン造りで使われるベーススピリッツは、穀類や芋や糖蜜が原料のものが多いですが、京都蒸留所ではライススピリッツを使用しています。
ライススピリッツ特有の優しい甘みを土台に、ジュニパーベリーとオリスの伝統的なボタニカルに加えて赤松のウッドチップという少し変わった素材も使ってベースとなる味わいを作っています。
『季のTEA』は、明治12年に創業した宇治茶の老舗である堀井七茗園とのコラボで造られた特別なジンで、過去に数回数量限定で発売されました。
かつて室町時代、宇治茶を甚く気に入った足利将軍が指定した「宇治七茗園」と呼ばれる7つの茶園がありました。ほとんどの茶園は時代の流れと共に消えてしまいましたが、唯一残っている奥の山茶園を擁しているのが堀井七茗園です。
堀井七茗園の誇るこだわりの玉露と碾茶が使われているのが特徴で、日本らしい和の雰囲気を纏った緑茶の香りが優しく漂うと共に、ホワイトチョコレートのようなニュアンスも併せ持つジンとなっています。
日本のクラフトジンのパイオニアが送り出す、和の要素が詰め込まれたプレミアムジンです。ぜひ一度ご堪能ください。

