当店オリジナルのモヒートは、熟練のバーテンダーがキューバで感じた味を再現することにこだわりました。そのためにあえて本場のレシピに従わず、日本に合うよう味と香りのバランスを再構築する必要がありました。
気候や土壌の違いのためか、日本のミントはキューバのものよりもはるかに強い香りがします。そのミントをレシピ通りに入れてつぶすと、さわやかな香りは損なわれ、まるでミント系のガムを噛んでいるような強く単純な味になり、キューバのモヒートとは異なるものになります。当店では、カクテルブックのレシピではなく、ミントをつぶさないことでより本来の香りに近づけました。
モヒートに深みを演出する大切なエッセンス。ラムにゆかりの深いピュアな甘さを演出するシロップを、当店ではモヒートに使用しています。
当店では種子島の豊かな太陽を浴びて育ったさとうきびを使用しています。さとうきびの絞り汁をそのまま煮詰め結晶させた手作りの砂糖でミネラルが豊富です。結晶が大きく、生成した砂糖と違って時間をかけて溶けていきます。実はキューバのモヒートはかなり甘く、溶け残った砂糖がグラスの底にザラザラと沈んでいます。暑い国で飲むとおいしいのですが日本では甘すぎます。当店ではこの溶けにくい砂糖を氷の上から最後に振り入れることで、お客さまがお好きな甘さで楽しめるようにしました。
キューバでは数年前にくらべ、モヒートにビターズの香りを加えることが少なくなってきたようです。日本でもビターズを加えない方が主流のようです。当店では、シガーとのマリアージュを楽しんでいただくためにビターズを使用し、大人の味に仕上げました。