創業は2005年と新しく、アイラ島の西岸に構えるキルホーマン蒸留所。アイラ島で実に124年ぶりに誕生した蒸留所です。
広大な農場に併設されるキルホーマン蒸留所は、使用する大麦の一部を自社畑で栽培する19世紀のアイラ島では一般的であったファーム・ディスティラリー(農場蒸留所)で、使用するモルトの一部を自社の畑で栽培しています。ウイスキーの原料となる麦芽の生成には、スコットランドの数ある蒸留所の中でも、わずか6蒸留所のみが行う伝統的なフロアモルティングを採用し自家製麦を行なっています。アイラ島産ピートをたっぷりと焚き込んだフェノール値50ppmのヘビーピーテッド麦芽を、1組の極小ポットスティルで丁寧に蒸溜しています。
歴史は浅いながらも2015年で創業10年を越え、アイラ原酒の難局が続くなかで世界市場でも人気の高まりを予感させ、卓越した技術で国際コンクールにおいて数々の受賞歴を持ち、評論家からも絶賛を受ける期待の新星キルホーマン。今、アイラ島で最も注目されている造り手です。
今回は257本限定で、しかも日本市場限定で発売された、信濃屋単独初となるキルホーマンのプライベートボトリングをご紹介いたします。
スピリッツバイヤーが選んだのは、彼らが標榜する原酒造りの原点となる”100%アイラ”スタイルです。島内で栽培された地元産の原料大麦ローカルバーレイを用い、文字通り、全ての工程がアイラ島内で完結する製法です。他蒸留所が島外の原料や熟成を採用せざるを得ないなかでそれは200年以上も例がなかった歴史的な原酒造りであり、まさにキルホーマンの目標でもあったスタイルです。
この原酒造りのために普段の50ppmのピーテッド仕込みをローカルバーレイ向けに特別に20ppmに調整し、5年間バーボンバレルで熟成しました。
これまでのキルホーマンに更なる魅力を与えた100%アイラだからこその魅惑ともいえる味わいに仕上がっています。
大麦畑や厳しいアイラの気候での麦の育成に始まる難易度の高い原酒造りのため、蒸留所でも僅かしか仕込むことが出来ない貴重な原酒で作られたキルホーマン100%アイラ。
是非、この機会にお楽しみください。