1919年、ネグローニは、イタリア・フィレンツェのレストラン「カソーニ」の常連客だったカミーロ・ネグローニ伯爵が、バーテンダーのフォスコ・スカルセリに「アメリカーノ(スイートベルモット、カンパリ、ソーダ)をもうちょっと強くできないか」と、ソーダの代わりにジンを入れて作らせたのがはじまりとされています。その後、そのバーテンダーがネグローニ伯爵に許可をとり、1962年に、伯爵の名を冠するカクテルを発表し、今ではイタリア全土にとどまらず、世界中で愛されるカクテルとなっています。
ネグローニに使うお酒は、ジンとカンパリ、スイートベルモットです。さわやかなジンの香りと、カンパリのほろ苦さ、スイートベルモットの甘い風味、仕上げに添えるオレンジの香りが織りなす複雑な味わいが特徴です。
ジンをアメリカンウイスキーに替えると「ヴールヴァルディエ」になり、日本ではあまり知られていませんが、海外ではこちらも人気です。
日本は食前酒という文化があまり根付いていませんので、そこまで人気が高くないのかもしれませんが、海外では「食前酒」としてネグローニが飲まれることが多いようです。
もちろん、食前でなくても充分に美味しく頂けるカクテルですので、是非ご賞味ください。