ガイアナは、1814年イギリス・オランダ・フランスによる分割統治によって英領ギアナとなり、1966年に独立して、現在の共和国になりました。そんな南米のガイアナ共和国、デメララ川沿いで生産されるラムを伝統的に「デメラララム」と称します。
デメララ川沿いにはもともと、デメララ蒸留所、エンモワ蒸留所、ウイットブルグ蒸留所、ポートモラント蒸留所、ダイヤモンド蒸留所、ベルサイユ蒸留所、ローズバンク蒸留所、などたくさんの蒸留所があったようですが、閉鎖や吸収などで、1988年、デメララ川西部に残った最後の蒸留所であるダイヤモンド蒸留所に6つの連続式蒸留機と2つの木製の単式蒸留機などの設備や技術がデメララディスティラーズ社として融合。ガイアナに現存する唯一の蒸留所となっています。色々なデメラララムがありますが、ガイアナにはこの蒸留所しかないので、全て同じ蒸留所の原酒から派生しています。
このエル・ドラドは、そのデメラララムを代表する1本で「黄金郷」という意味。製造元は、ガイアナの首都ジョージタウンに本社を置くデメララ・ディスティラリーズ社で「ドンQ」や「ロンリコ」もここの製品です。エルドラドはそれらより上級品として発売されました。香りと熟成感のバランスが素晴らしく、300年前の製法を今も頑なに守り、造り続けています。
21年は同ブランドの高級品で、特別な45ガロンのオーク樽で21年熟成された原酒を厳選してボトリングされています。特徴は分厚いボディの厚さ。その分、高温の熟成環境に耐えられる為、21年以上熟成しても樽の味わいに負けず、見事に調和しています。
香りは、デメラララムらしいフルボディさ、ナツメグなどのスパイス、口当たりは、思いの外、綺麗な印象で、スパイス、ココアパウダー、そして、中程度のオークスパイスのフィニッシュです。是非ご賞味ください。