ブールヴァルディエは、パリにある有名なバー「ハリーズ・ニューヨーク・バー」で誕生しました。ここの常連だったのが、アメリカの作家であり、”カクテルの最高のお供”で知られる文芸誌『ザ・ブールバルディエ』を創刊したアースキン・グウィンです。バーテンダーのハリー・マッケルホーンはグウィンのためにこのカクテルを作り、1927年の著書『Barflies and Cocktails』で不朽の名作として紹介しています。ハリー・マッケルホーンさんと言えば「ホワイトレディ」や「タンゴ」の作者でもありますね。
この雑誌「ブールヴァルディエ」の意味は「伊達男」と言うのだそうですが、日本では発音が難しいせいか、なかなか普及しないカクテルです。しかし、海外ではかなり人気が高いカクテルのひとつです。
日本でも有名な「ネグローニ」のドライ・ジンをバーボンウイスキーに変更したものですが、文献の上ではブールヴァルディエのほうが古いとされています。
カクテルの材料は、芳醇で力強さが人気のバーボンウイスキーをベースに、ニガヨモギなどのハーブ類を使ったスイートベルモット、クセになる爽やかな苦味が魅力的なカンパリを合わせたレシピで、甘味と苦味と深み、そして飲みごたえのあるカクテルです。
葉巻にも合いやすいカクテルですので、ぜひご賞味ください。