「コロン クレオール」はクレオールコラムと呼ばれる、小型の銅製蒸留器で蒸留した3~10年熟成のラムのみをブレンド、100%銅製の蒸留器を使うため、特別にまろやかでアロマが際立つラムに仕上がります。
マスターブレンダーがその経験に基づき、原酒のバランスを考慮しポテンシャルを最大限に引き出す度数が40.7%と判断しボトリングしているため、口開けからベストの状態を楽しめます。このロット特有の香りが特徴的で、バニラやココナッツ、チョコレートやナツメヤシ、微かなタバコのニュアンスが際立って感じられます。
カリブ海に浮かぶフランス領マルティニーク島は、素晴らしいラムを生み出す島として有名で、厳しい基準によって品質を保証されており、1996年にはINAO(フランス国立原産地呼称統制機関)により、マルティニーク島産のラムにはフランス国外の地域として始めてAOC(原産地呼称)に格付けされました。
1887年、医師でもありル・フランソワの市長でもあったオメール・クレマンが、破産した製糖工場を買取し、アグリコール製法によるラムの生産を始めました。その後息子のシャルル・クレマン氏によりマルティニーク島外にも市場を広げ、マルティニークを代表する存在となりました。しかし1980年代から経営難に陥り、1988年には蒸留所の稼働は停止し、1994年にシモン蒸留所のオーナーであるイブ・アイヨ氏によって買収されます。
伝統的なクレオールスタイルの銅製スチルはクレマン蒸留所からシモン蒸留所の敷地内へ移設され、クレマン蒸留所では熟成やボトリングのみを行っており、年間数百リットルであった生産量が、いまや年間約60万リットルにまで増加しているそうです。
シモン蒸留所は、19世紀半ばに設立されたマルティニークで新しい蒸留所の一つ。
年間最大300万リットル以上の生産能力を持つ蒸留所です。ラペルレを製造するA1710蒸留所と、1Kmも離れていないところにシモン蒸留所はあります。この大きな蒸留所は、ほかにHSEの原酒造りもしています。
クレマンのラムは、原料の絞り汁のみを発酵、蒸留する「アグリコール製法」を用いています。また、連続式蒸溜機を用いることで純度が高く、天然サトウキビの旨みと香りが濃縮されているのが特徴です。さとうきびの旨みが凝縮した味わいのマルティニーク島を代表するラムをぜひお愉しみください。