世界的な禁煙ブームは日本にも波及しており、禁煙のバーやカフェが増え、少しずつ葉巻を愉しむ場所が少なくなってきました。
世界中から大勢の外国人観光客が来日することが予想されている、2019年のラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会と、2020年東京五輪・パラリンピックに向け、「東京都受動喫煙防止条例」が昨年可決、条例は段階的に施行され、2020年4月から全面施行されることが決定しています。条例が全面施行されると、東京都内の飲食店のうち、少なくとも約8割が禁煙になる見込みです。しかしながら、シガーバーなどの喫煙場所を提供することを主目的とする施設は喫煙を認めるとの例外も定められています。
シガーバーとして営業させていただいている我々のみならず、愛煙家の皆様の中にも胸をなでおろされた方もおられるのではないでしょうか。
また大阪でも、2025年に万国博覧会の開催地に決定したことで、グローバルスタンダードになりつつある店内や施設内での喫煙の禁止は、今後更に拡大していくものと思われます。
愛煙家の皆様、嫌煙家の皆様がお互いの領域を配慮し尊重しあえる。そんな方向へと進んでいくことを願っている愛煙家の皆様も多いことでしょう。
さて、葉巻大国のキューバでも2018年には大きな転換を迎えました。1959年の革命政権誕生以来続いてきた、カストロ兄弟による統治が幕を閉じ、ラウル・カストロ前国家評議会議長の後継として、議長の右腕を務めてきたミゲル・ディアスカネル国家評議会第1副議長が指名されました。フィデル・カストロ氏が首相となり権力を掌握した約1年後に生まれており、キューバ革命を経験していない世代であるディアスカネル氏が国家評議会議長に就任したことで、経済停滞中で変化を熱望する若い世代であふれる国を今後どのように継承していくのかが注目されます。
4年前、アメリカのオバマ前政権との間で実現した国交正常化、経済制裁の緩和を機に観光客が増加、そのことによりビジネスチャンスを狙って海外企業のキューバ進出は一気に加速していました。
日本企業も将来の経済成長を見込み、キューバで現地法人の設立などを進めておりましたが、2017年1月に就任したトランプ米大統領は強硬姿勢に転じ、大幅に改善していたキューバと米国の関係は一部が巻き戻され、再び冷え込んでいます。
このアメリカの方針転換によって、キューバ政府が推し進めてきた外貨獲得を狙った企業誘致を進めるプロジェクトが滞っており、キューバ進出を狙う海外企業にも新たな戦略が求められることになってきています。今後も、米国とキューバの国交回復については流動的な部分が多く残されています。それでも今もキューバは、世界中の観光客で溢れています。
一方、日本でもキューバを紹介する特集番組や旅番組でキューバが取り上げられたり、大手旅行会社がたくさんのキューバツアーを企画するなど、キューバの文化を知る機会や葉巻を目にする機会が増え、葉巻やキューバに興味を持たれるお客様が多くなってきています。今まで遠く感じていたキューバや葉巻の世界が、日本人にとっても少しずつ身近に感じられるようになってきており、当店でもキューバに行ってみたいや、行ってきたというお話をお聞きすることが格段に増えてきておりうれしい限りです。
それでは、最新のスーペルノーバ葉巻ランキングにまいりましょう。
葉巻愛好家の方々はもちろんですが、吸ったことはないが葉巻の世界に興味がある方々にもぜひこの葉巻ランキングをご覧になっていただきたいです。葉巻の奥深さ・楽しさ・魅力を少しでも感じていただき、もっともっとキューバや葉巻の世界に興味を持っていただけたらうれしいです。
今回は、ロメオイフリエタ・オヨデモンテレイ・ベガスロバイナの3種類をピックアップしてもう少し細かいグラフでご説明してまいります。
ロメオイフリエタは、ロミオとジュリエットのスペイン語読み。
「私の好みはシンプルだ。最上のものがあればそれでいい」と語り、シガーに関する逸話を数多く持つ、元英国首相ウィンストン・チャーチルがこよなく愛したブランドで、それに敬意を表して、好んで愛用したビトラにチャーチルの名がつけられました。
現在では、ロメオイフリエタのチャーチルと同じサイズのシガーはチャーチルサイズと呼ばれます。
また近年多くの新商品がリリースされているロメオイフリエタの多くに○○チャーチルといったビトラ名が付けられています。ショートチャーチルやワイドチャーチル、ペティチャーチルなど・・・
その中でも、2006年の発売以降どんどん人気が高まり、現在は不動の人気を誇るのがショートチャーチルです。喫煙時間も50分前後と比較的手に取りやすいサイズ感とフローラルで重厚感のある香味には日本でも多くのファンが存在します。
昨年『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』が日本公開されたのも、更にブランドの人気の後押しとなっているものと感じられます。
キューバでも最良のタバコ葉が栽培されていることで有名なブエルタ・アバホの中のサン・ファン・イ・マルチネスにあるオヨデモンテレイ農園を創業者が買収、その農園の名を冠にして1860年に誕生した古い歴史を持つブランドです。
現在でも、小さいものから大きいもの、細いものから太いものまで数多くのビトラが存在しており、ブランド全体としてマイルドで柔らかい甘みが感じられるものも多いことから初心者の方から上級者の方まで幅広く愛されています。
女性の方にファンの多いメールや吸い応えもあるサイズでエピキュア№2は、常に安定的な人気を誇りますが、当店のランキングにおいて№1となったのは2015年に新登場したエルモソ№4アネハドスです。キューバ国内で5年〜8年熟成後にリリースされるビンテージシガー。アネハドスシリーズ全5種類の中でも最小のサイズで喫煙時間は約50分。日本のショップにはなかなか出回ることのないビンテージシガーを価格も時間も手頃に楽しめるとあって大変人気で評価が高いです。ビンテージシガーを知ることで、ハバノスの奥深さは更に迷宮へと迷い込みます。
キューバでも最高級のラッパー用タバコ葉(葉巻の一番表面に巻かれている葉)の生産農家であるアレハンドロ・ロバイナ農園の名を冠にして1997年に誕生した比較的新しいブランドです。
タバコ葉の栽培で名を上げた父の農園を引き継ぎ、その偉大な父にも負けない驚異的な成功を収めたのが息子のアレハンドロ・ロバイナ。自身のブランドのシガーが誕生したのみならず、ロバイナ農園のタバコ葉の品質の高さに、多くのブランドにこのタバコ葉が供給されています。
ブランドの誕生時は、レギュラーライン全5種類がリリースされておりましたが、2012年以降次々と製造中止となっており、現在はウニコス(ピラミデ)とファモソス(エルモソ№4)の2種類のみが製造されています。ロバイナ氏も2010年に他界(現在農園は息子に引き継がれています)、フィデル・カストロから“ドン”の称号を受けるなど、故ロバイナ氏に敬意を評して誕生しただけにブランドの行く末が愛好家の間でも心配されています。
土っぽく重厚感のある味わいとリッチなアロマは力強い存在感を放ち、正に通好み。
やはり、喫煙時間の短いファモソスがランキングでは上位となっておりますが、ウニコスの1本の中での味わいの変化には、替えのきかない個性を感じさせてくれます。お時間に余裕があるときにはぜひ一度お愉しみください。
シガーバー スーペルノーバ 2018年調査
対象:2018年1月から12月 北新地店・淀屋橋店 お客様ご注文・シガー約80種
<本調査に関するお問合せ先>
シガーバー スーペルノーバ北新地店 TEL:06-6346-3377
調査資料
最新の統計情報
2017年7月〜12月下半期
2017年1月〜6月上半期
2016年7月〜12月下半期
2016年1月〜6月上半期
2015年7月〜12月下半期
2015年1月〜6月上半期
2014年7月〜12月下半期
2014年1月〜6月上半期
2013年7月〜12月下半期
2013年1月〜6月上半期
2012年7月〜12月下半期
2012年1月〜6月上半期
当バーでは、常時、約80種以上のシガーをご用意しております。
ソムリエのように好みを伺いし、あなたに合うシガーをご用意いたします。お気軽にスタッフまで。