“カリフォルニアの父”と呼ばれたロバート・モンダヴィ氏と「シャトー・ムートン・ロートシルト」のオーナー、フィリップ・ド・ロートシルト氏。この2人がタッグを組み誕生したのがオーパス・ワンです。
1980年にベンチャー立ち上げが発表され、1984年にファーストリリースの1979年と1980年が発売されました。それ以来カリフォルニアワインとしてアメリカだけでなく、誰もが認める世界のトップワイナリーとなりました。
オーパス・ワンと言えば白地にワイナリー創始者の2人の横顔のシルエットが青で描かれたエチケットも印象的です。また、「オーパス・ワン」は音楽用語で“作品番号1番”という意味があり、フィリップ氏が「1本のワインは交響曲、1杯のグラスワインはメロディーのようなもの」という思いを込めて造られました。
カリフォルニアは地中海性気候の夏の強い日差しで乾燥しています。特にオーパス・ワン・ワイナリーのあるオークヴィルは日照時間が長く、山地に囲まれたナパ郡は海風で冷やされることもないので、ブドウの栽培に適しています。68ヘクタールの畑は4ヶ所に分かれていて、カルベネ・ソーヴィニヨンが80%、カベルネ・フラン、メルロー、プティヴェルドはそれぞれ6%程度、マルベックを数%栽培しています(収穫の年によって変動します)。収穫は全て手摘みで行い、フレンチオークの新樽で18か月間熟成されます。
現在、醸造責任者を務めるのは2001年からオーパス・ワンに携わっているマイケル・シラーチ氏です。彼はオーパス・ワンのスタイルを継承しつつもナイト・ハーヴェスト(夜間や早朝にブドウの実を収穫すること)やビオディナミ、オーガニックなどの自然な栽培方法に取り組むことでワインの洗練度に磨きをかけました。
気候だけでなく作り方も含め、やり方は変えながらもボルドーの伝統的なワインを踏襲している影響で、アメリカを代表するワインでありながら、ボルドーワインと比較されることも。品質はボルドーそのものと評価されることすらあります。是非お楽しみ下さい。