ガイアフロー静岡蒸溜所は静岡県静岡市のオクシズ(奥静岡エリア)にあり、一級河川安倍川の支流である、安倍中河内川のほとりに建っています。標高は200m前後、周囲は400m級の美しい山々に囲まれ、市街地より気温は常に2〜3度低く、まさに好立地と言える場所にあります。建物は、日本の美と西洋文化の融合をテーマにデザインされており、静岡在住のアメリカ人建築家デレック・バストン氏とのコラボレーションにより内外装に静岡の木材を多用した、見た目にも美しいウイスキー蒸留所です。
静岡蒸溜所には「K」と「W」という呼び名の2基の初留用蒸留機が稼働しています。Kは、1950年代に日本で製造された歴史ある軽井沢蒸留所の蒸留機で2011年11月に惜しまれつつ閉鎖した軽井沢蒸留所から静岡蒸溜所に移設され、修理・改修し伝説の蒸留機は復活しました。そのしなやかに伸びた優美なシルエットと、蒸気の間接加熱により、軽やかで華やかな味わいの原酒を生み出しています。
そんな蒸留機Kを使用し作られた静岡蒸溜所のファーストリリース「プロローグK」の流れを汲むポットスティルKの第2作。静岡蒸溜所の「シングルウォッシュスティル・ウイスキー」最新リリースが、こちらの「ポットスティルK 純外国産大麦 初版」です。
商品名は、「K」シリーズ最新作であり、外国産大麦麦芽を100%使用したファーストエディションであることから、「ポットスティルK 純外国産大麦 初版」としています。
昨年発売された同シリーズ「ポットスティルK 純日本大麦 初版」では、ジャパニーズウイスキーとしては非常に珍しい日本産の大麦麦芽を100%使用しています。国内のウイスキー蒸溜所ではほとんど外国産大麦麦芽を使用しているため、原材料が日本産のみという例を見ないウイスキーの登場となりました。静岡蒸溜所では2016年の創業当初より、大麦の原産国ごとに分けた仕込みをおこなっています。日本産が外国産より優れているということではなく、それぞれの大麦の個性を引き出し、原酒の造り分けをすることで多様な味わいを持つ原酒を揃えるという目的に基づいています。
一般的なジャパニーズウイスキーでは当たり前の「外国産大麦を使用していること」をあえて商品名に冠することで、静岡蒸溜所のテロワールへのこだわりを表しています。そして、それぞれ異なる地域が作り出す大麦の特徴を感じていただきたいという思いが込められています。
今回使用した麦芽には、スコットランド産ピーテッド麦芽も使用。これにより、日本産大麦にはなかったスモーキーさがもたらされています。
静岡蒸溜所の新たな表現をお楽しみください。