大阪は北新地のシガーバー「スーペルノーバ」。最優秀賞受賞Barで熟成シガーとキューバのラム酒やカクテルで優雅なひとときを。

アレキサンダー(Alexander)

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アレキサンダーは、チョコレートのような甘みに、ブランデーの香りと生クリームのコクを足した大人のデザートといった印象のショートカクテルです。

1863年、イギリスの皇太子(後のエドワード7世)がデンマークのアレクサンドラ王女との結婚の際に提供したところから生まれたとの逸話が有名ですが、当時はカクテルの材料に生クリームやクレーム・ド・カカオを使用することは一般的ではなく、1901年のエドワード7世の即位式か、1902年のアレクサンドラ王妃の戴冠式に献上された説の方が信憑性があります。

当時は、「アレクサンドラ」という女性名で呼ばれていたカクテルですが、年月が経つごとにいつの間にか「アレキサンダー」と男性名で呼ばれるようになりました。また、ヨーロッパや日本ではブランデーベースであるのに対して、アメリカではジンベースで作られることが多いです。

1900年代初頭、アメリカを走っていた列車は石炭燃料から出る煤でどうしても服が汚れてしまうものでした。その状況を改善するために、デラウェア・ラッカワナ・アンドウェスタン鉄道が無煙炭を導入し、煤で汚れないことをアピールするために、頭から爪先まで真っ白なドレスに舟を包んだ「フィービー・スノー」という架空のキャラクターを用意し、マーケティングキャンペーンを打ち出しました。そのキャンペーンの成功を祝した晩餐会で、バーテンダーのトロイ・アレキサンダー氏が、ジンと生クリームとクレーム・ド・カカオを利用し「フィービー・スノー」のような白いカクテルを作り提供したとされています。

このジンベースのアレキサンダーは別名「プリンセス・メアリー」と呼ばれることもあります。また、ベースをラムに変えると「パナマ」というカクテルにもなります。

シンプルなレシピなので、材料を少し変えるだけで色々な表情を見せてくれるアレキサンダー、最後のデザートとしての一杯にお勧めです。ぜひご賞味ください。

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