2015年に創業200年を迎えたアードベッグ蒸留所のアードベッグとは“小さな岬”という意味で、その名の通り小さな蒸留所です。アードベッグ蒸留所が作り出すシングルモルトウイスキーは、特にピート香が強いことで知られ、アイラ島の蒸留所の中でもとりわけクセと個性が強烈だとされています。
1981年に生産停止へと追い込まれましたが、1997年にグレンモーレンジに買収され再び本格的に操業を開始しました。旧10年とは違う新生アードベッグ10年としてのハウススタイルの体現、ブランド確立等を目的として2004年から順次限定リリースされていたのが「アードベッグ10年への道」シリーズ(計4種類)です。
蒸留は1998年で同じですが、リリース毎に熟成年数を増やす形式がとられており、2004年に6年熟成の“ベリーヤング”、2006年に8年熟成の“スティルヤング”、2007年に9年熟成の“オールモストゼア”、2008年に10年熟成の“ルネッサンス”のリリースによりシリーズは完結いたしました。
スティルヤングは、アードベッグ愛好者の熱烈な支持を受けた第一弾ベリーヤングに勝るとも劣らない強烈な個性を放ちます。カスクストレングスで、度数も高いですが口に含むと滑らかで甘みがあり、力強いスモーキーフレーバーと潮の香りがバランスよく調和しています。
リリース後15年が経過し市場在庫も少なく、今後飲める機会にはなかなか出会えないかもしれません。
このシリーズ第4弾の名はルネッサンス『復興』。苦しい時代を乗り越え再び歩みを進めた、新生アードベッグ蒸留所の復興への過程をぜひご賞味ください。