ジンをベースとする、薄いパープルのカクテル”ブルームーン”。
ブルームーンは多くの人たちに愛されてきた魅惑のカクテルです。特に女性のファンがとても多く、その理由はブルームーンならではのエレガントでミステリアスな雰囲気があるからではないでしょうか。
ブルームーンは、ジンとスミレリキュールのパルフェタムール(バイオレットリキュール)とレモンジュースで作られます。
ボタニカルな香りが特徴のジンに対して、バイオレットリキュールは、柑橘系の果物を原料としたリキュールです。さらに、ニオイスミレ、薔薇、アーモンド、バニラなどの花を使用し、香りをつけています。その香りの良さから「飲む香水」とも呼ばれていて、どことなく花のような香りが感じられ、口中にまとわりつくような甘さがあります。
これらの組み合わせにより、ブルームーンはジンのハーブ系の香りとパルフェタムールのすみれの香りが一つになってすてきなハーモニーを醸し出してくれるのです。
ブルームーンを直訳すると「青い月」。
通常は1か月に1度しかお目にかかれない満月ですが、実は1年に1回だけ、同じ月に2度満月が出るタイミングがあります。その時、2回目の満月が青い月であることから、「珍しいこと」「めったに起こらないこと」という意味で「ブルームーン」という言葉が使われるようになったそうです。
しかし、ブルームーンの作者や作られた場所、年代など、実はほとんどわかっていません。まさにミステリアスなカクテルなのです。
ブルームーンのカクテル言葉は2つあり、正反対の意味を持っています。
1つは「完全なる愛」、そしてもう1つは「叶わぬ恋」「無理な相談」というものです。
「完全なる愛」は使用するリキュールであるパルフェタムールが由来。
パルフェは「完全な」、タムールは「愛」を意味し、これらをつなげて「完全なる愛」となっています。一方で、ブルームーンは珍しい、めったに起こらないことから「叶わぬ恋」「無理な相談」という意味があり、お断りのサインに使用されていたことも多いようです。
正反対の意味を持っているカクテルで、そこもミステリアスですが、香りよく、色も綺麗なのでぜひお楽しみください。