遊佐蒸溜所は「世界が憧れる酒を、ここ山形から。」を掲げ、2018年10月に竣工し、翌月から生産を開始した山形県初の本格ウイスキー蒸留所です。オーナーの金龍は地元の清酒メーカー9社の共同出資によって1950年に誕生した会社で、「爽」ブランドの甲類焼酎で広く親しまれています。蒸留所のある山形県遊佐町は庄内平野の北端に位置し、古くから米づくりが盛んなところ。日本海沿岸の冷涼で程よい湿気を含んだ気候条件と、国交省の「水の郷百選」にも選ばれた鳥海山の伏流水が、遊佐のウイスキー造りの性格を担っています。
「専門家やベテランに任せると、蒸溜所がその人の色に染まってしまう。意欲ある若いスタッフの力でゼロからスタートすることで、遊佐蒸溜所らしさが生まれる」という社長の狙いで、地元山形の大学を卒業した若い女性2人が造り手に加わりチーム全員4人がウイスキーづくりの初心者ということで周囲を驚かせました。2022年には待望のシングルモルトがリリースされています。その「YUZA First edition 2022」は、世界で権威と影響力のあるスピリッツコンテストの一つである「インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)2022」のテイスティングアワードにおいて「GOLD」を受賞するなど、今後ますます注目を集める蒸溜所のひとつです。
数量限定で発売されたシングルモルト ジャパニーズウイスキー「YUZA Spring in Japan 2024」は、熟成4~5年のファーストフィルのバーボン樽を厳選し、キーモルトとしてシェリー樽原酒をヴァッティングしています。
遊佐蒸溜所らしいフルーティさをベースに、バニラやハチミツを思わせる甘いアロマが広がります。シェリー樽由来の華やかさを感じるなめらかな味わいがふくよかに重なり、心地よい余韻へと続きます。進化した”遊佐蒸溜所らしさ”、そして春の風情をどうぞお楽しみください。