キンタ・デ・サンタ・エフューミア社は1894年に創業されました。
バイショ・コルゴ地区サンタ・エフューミア葡萄園産の葡萄を用い、伝統的なラガール(葡萄圧搾機)で足踏みをしてキンタ(ブドウ園)内でポートを造っています。生産者が瓶詰まで一貫して行っている、数少ない家族経営のメーカーのひとつです。
ポートワインとは、ポルトガル北部のドウロ地方、世界遺産にも登録されているドウロ渓谷で造られる、ブランデーを添加した酒精強化ワイン(フォーティファイドワイン)の一種です。スペインのシェリー酒、イタリアのマルサラワインと並ぶ「世界3大酒精強化ワイン」の1つで、「ポルトガルの宝石」とも称され、ポルトガルを代表するワインです。
アルコール発酵中にアルコール度数が77度のブランデーを添加することで糖分がアルコールに変換されるのが中断され、ブドウ果汁の甘みをそのまま残しているため、甘口ながらアルコール度数が19度から22度までと、酒精強化ワインの中でもアルコール度数が高めのワインになります。
ポートワインは、14世紀中頃から造り始められたワインで、元々はイギリスに輸出する為に造られましたが、現在でも高品質なポートワインは主にイギリスに輸出されています。
ポートワインというと赤がイメージされますが、大きく分けて黒ブドウから造られる「レッド・ポート」と白ブドウから造られる「ホワイト・ポート」の2つがあります。主となって生産されているのは、レッド・ポートで、こちらも「ルビータイプ」と「トゥニータイプ」に区別できます。
ルビータイプは、通常のワインと同じように短期間の樽熟成をして出荷されるタイプに対してトゥニータイプは、長期間の樽熟成によって意図的に酸化熟成させたタイプとなります。また、トゥニータイプは、「Tawny(トゥニー) 10年」のように熟成年数が表記されたものと、単一年に収穫されたブドウだけを使い収穫後7年以上、樽で熟成をしてから瓶詰めされる「Colheita(コルヘイタ)」があります。年数表示はブレンドで造られたポートワインの平均年数を表していますが、コルヘイタは通常のワインと同様、収穫年であるヴィンテージを表示しています。
トゥニータイプは、ドライフルーツやナッツ、カラメルなどの甘くて香ばしい風味や熟成感が楽しめ、澱は瓶詰め時に取り除かれるのでボトル内にはありません。熟成感のあるワインが気軽に楽しめるのが魅力です。
こちらのキンタ・デ・サンタ・エフューミア トゥニーポート 30年は、まろやかな甘味が堪能でき、葉巻との相性もばっちりです。是非、お試しください。