アードナッホー インフィニットロッホ セカンドリリース(ARDNAHOE INFINITE LOCH SECOND RELEASE)

ビッグピート等で有名な、ウイスキー好きなら誰もが知るインディペンデントボトラーであるダグラスレイン社、同社から2013年に分社したのがハンターレイン社です。

ハンターレイン社からはオールドモルトカスクシリーズやジャーニーシリーズなどが出ており、愛好家であれば見た事のある方も多いのではないでしょうか。

そんなハンターレイン社が2016年から着工し、2019年頃から本格的に蒸留を開始しているアイラ島の9軒目の蒸留所がアードナッホー蒸留所で、創業停止している蒸留所を買収しての新規蒸留所ではなく、1から許可を取得して建設された完全に新しい蒸留所です。

 

アードナッホーはアイラ島の東部、ブナハーブンとカリラの間に位置し、蒸留所の真後ろにあるアードナッホー湖を仕込み水に使っています。ここの水も他のアイラ島の蒸留所と同じくピート層を通っており、また硬度も低い柔らかい水であるという特徴があります。

使用している麦芽はポートエレンで製麦されたフェノール値40ppmのピーテッドモルトが大半を占めています。

また、アイラ島で唯一屋外ワームタブ方式で冷却しているのも大きな特徴です。

ワームタブ方式は伝統的な方式で日本語で蛇管式と言い、大きな水桶にとぐろ状に巻かれた管が沈められてあり、その管の中に蒸留の終わったニューメイクスピリッツの蒸気が通ることで液体に戻しています。現在主流であるシェル&チューブ方式と比較するとより個性が強く出やすい冷却方法となっています。

 

『アードナッホー インフィニットロッホ セカンドリリース』は、アードナッホー蒸留所からのセカンドリリースで、今年2025年の6月から発売しています。

インフィニットロッホとは、アードナッホー湖の別の呼び名で、深淵なる湖という意味を持っていますが、これはアードナッホー湖の水深が深く誰もその深さを知らないという伝承からきています。

 

ファーストリリース同様バーボン樽とシェリー樽で熟成されており、比率は未公開であるものの、ファーストリリースとは比率を変えているようです。また今回は熟成年数の表記がありませんが、こちらもファーストと同じ5年程度熟成されているようです。

アイラ島らしいピーティーさに、ダークチョコレートやフルーティーなニュアンスも感じられる仕上がり、アイラ島に新たに誕生したアードナッホーの歴史の始まりをぜひお確かめください。