大阪は北新地のシガーバー「スーペルノーバ」。最優秀賞受賞Barで熟成シガーとキューバのラム酒やカクテルで優雅なひとときを。

シグナトリー インペリアル25年1982(SIGNATORY IMPERIAL 25years 1982)

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アンドリュー・サイミントン氏は1988年に弟のブライアンとシグナトリー・ヴィンテージ社を設立しました。今でこそ、多くのボトラーズが採用しているボトリングスタイルを、シグナトリーではいち早くポリシーとし、一樽一樽の個性を大事にする為に、他の樽とはヴァッデッドしない。原酒の色合いを大事にするため着色をしない。ウイスキーの成分を取り除く冷却ろ過(フィルタード)を行わない。この3つを守ることで、シグナトリーは多くのモルトファンからの支持を受ける、蒸留所の個性がダイレクトに詰まったウイスキーをリリースすることができ、老舗のボトラーズ「ゴードン&マクファイル」や「ウィリアム・ケイデンヘッド」などと並ぶ有名ボトラーズへと成長しました。

現在はインディペンデント・ボトラーとして第二位の地位にあり、入手出来る限りの蒸溜所のシングルモルトを瓶詰しています。

2002年にアンドリュー氏の永年の夢でもあった、スコットランドでは一番小さい蒸溜所として知られるエドラダワー蒸溜所のオーナーにもなりました。

その後2007年頃からは、シグナトリーの全商品はエジンバラの拠点ではなく、エドラダワー蒸留所でボトリングされるようになります。

シグナトリーの商品はウイスキーの情報を細かく開示しているのも特徴的です。ラベルには蒸留年月日、ボトリング年月日、樽の種類、カスクナンバー、ボトリングナンバー、年数表記、などのデータを細かく記載。ウイスキーの情報が細かく記載されたボトルは、いまでこそめずらしくはありませんが、この流れをつくったのはシグナトリーと言えるのかもしれません。

 

インペリアル蒸留所が設立されたのはヴィクトリア女王即位60周年(ダイヤモンド・ジュビリー)の年である1897年で、トーマス・マッケンジーによって壮大なスケールで造られました。19世紀後半にスペイサイドに建てられた蒸留所は、パゴダ屋根のものが多かったのですが、インペリアルにちなんで鋳鉄製の王冠を頂点に設置し、ダルユーイン蒸留所の第2工場として稼働していくこととなります。

しかしウイスキー業界の1899年の不況時には、インペリアル蒸溜所は閉鎖されることになりました。 その後、幾度となく再開と閉鎖を繰り返しながら2010年頃から再び好景気が訪れ、インペリアルは再開の時を迎えたかのように見えましたが2013年、建物は新しいダルメニャック蒸溜所の建設に伴い、取り壊されました。

現在は、インペリアルの跡地に新しくダルメニャック蒸留所が設立されていますが、現在でもインペリアルの完全な閉鎖を惜しむ声が多いです。

 

蒸留所それぞれの特徴も垣間見ることができる、シグナトリーの代表的なシリーズ「カスクストレングス・コレクション」。シグナトリー・ヴィンテージ・シリーズの上級品的な位置づけで、長期熟成させた原酒を樽だし原酒で瓶詰。カラーリングなどは施されていません。このボトルは、現存する原酒の量は少ないと言われている閉鎖蒸溜所のインペリアルです。1982年蒸留、2008年瓶詰の25年表示。501本瓶詰されたものとなります。

クリーミーさが特徴のインペリアルを是非ご賞味ください。

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